乳がん検診(マンモグラフィー)
乳がんは急増している!
日本における乳がん発生率は欧米の1/4~1/5と比較的少ないとされてきました。
しかし、ライフスタイルの欧米化(女性をとりまく環境の変化)により、現在では女性のかかるがんのトップの座を占めようとしています。
乳がん検診の方法
①視触診
良好な成績が得られず、現在見直しが進められています。
②レントゲン検査(マンモグラフィー)
平成12年度から自治体レベルでのマンモグラフィー併用乳がん検診が施行され、横浜市でも40歳以上の方に2年に1回受けることができています。以前より50歳以上の女性に有用と海外でも報告され(解析に疑問ありとの意見もありますが)、現在40歳台の方についても有用性が認められ施行されています。
※マンモグラフィーについては下記に詳細を掲載しております。
③超音波検査
超音波検査はとても鋭敏な検査で乳腺濃度の濃い(脂肪の少ない)日本人では、しこりの発見率は視触診をはるかに凌ぐのものです。またマンモグラフィで確認できないしこりも、脂肪性乳房を除いては超音波検査で確認できることがしばしばあります。
超音波検査についてはこちらをご覧ください。
南山田クリニックでの乳癌検診
南山田クリニックでは、マンモグラフィ専用装置、乳房専用超音波検査装置を導入しています。
マンモグラフィには約5分、超音波検査には約10分を要しますが、いつでも受診は可能です。
検査のご予約についてはこちらをご覧ください。
マンモグラフィーについて
マンモグラフィは乳腺を圧迫して撮影するために多少痛みを伴いますが、そうすることでレントゲンの被爆はとても少なく年に1-3回であれば心配要りません。
また、診断にはマンモグラフィの読影の認定資格を持つ医師が対応しております。
マンモグラフィとは?
乳房のX線撮影のことをマンモグラフィと言います。一般のレントゲン装置では撮影できず、専用の装置を使用します。乳房を見やすくするために、乳房をはさみ込んで撮影します。 きちんと撮影されたマンモグラフィでは、乳房の中のすみずみまで(乳腺・脂肪・軟部組織)はっきりと映し出せます。
横浜市では、平成13年度から50歳以上、さらに数年前より40歳以上の女性の乳がん検診に用いられていますが、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会(精中委)が推奨する装置で、精中委が行うマンモグラフィ撮影・読影研修を受けた技師・医師による検診が望まれます。 病院によってはこれらの基準を満たさない装置・技師。医師による検査が行われていることもあり、確認が必要です。
南山田クリニックでは、マンモグラフィの読影認定を取得している医師が、撮影読影を行います。
実際には、乳房を3~5㎝に圧迫して撮影しますので、少し痛みを伴うことがありますが、そうすることによって、乳腺組織内部を映し出すことができるのです。
Photo:左
マンモグラフィ撮影装置
マンモグラフィの特徴は非触知乳がん(触診でわからない乳がん)や石灰だけで腫瘍を形成しない乳がんを映し出すことです。 また、きちんと撮影された写真はいつでも、誰が見ても同じように観察されます。
Photo:右
実際のマンモグラフィ写真(左右とも、白い部分がしこり・乳癌)
なぜ乳房を圧迫するのか
乳房は乳腺組織、脂肪組織、皮膚でできており、いかに乳腺組織を上手く描出できるかが問われます。
このために細かな乳腺組織をなるべく均等の大きさに圧迫してフィルムに写して診断する必要があるからです。
放射線被爆は大丈夫か
一回の撮影(片側)で受ける放射線量は、東京からニューヨークに飛行機に乗って浴びる自然放射線(宇宙線)のほぼ半分と言われています。 ですから、あまり心配せず検査を受けてよいでしょう。
マンモグラフィは有効か
欧米では、マンモグラフィ検診は最も一般的で、乳癌による死亡率を低下させる効果をあげています。日本人と比べて欧米人の乳腺は脂肪が多いため、しこりの描出が容易なためです。
日本人の乳腺はdense breastといって、脂肪が少なく、乳腺実質が多いため、マンモグラフィには適さないと言われてきましたが、撮影能力の向上により、 日本人でのマンモグラフィ検診の有効性が認められ、厚生省は40歳以上の女性に対しては、2年に1回のマンモグラフィと視触診による検診を推奨しています。
また、石灰化(カルシウムの沈着)はマンモグラフィでないと発見は困難です。この点からもマンモグラフィは有効と言えます。